キューバで野球観戦!
キューバは革命前のアメリカの影響もあり、野球が盛んな国。どの街にも大きなスタジアムがあり、子どもたちも路上でキャッチボールなどしている。
スペイン語学校スプラッシュカフェの課外活動として、野球観戦というのが掲示板に貼り出されていたので、参加することにした。
「野球って見たことある」
「あるわけないだろ」
なんてワクワク顔で話すヨーロッパ人達。
スタジアムに近づいていくと、何やらブブセラ的な音が鳴り響いていた。
その正体はこれ。
かなり薄い素材でできているのに、音はかなり大きく鳴り響く不思議なラッパだ。さっそくイギリス人カップルが購入。
球場内はアルコール禁止。
入り口で荷物検査もあると聞いていたが、外国人一行は特にバッグを開けられることもなく通過させてもらえた。
びっしり大観衆。
時間は夕方5時半、既に試合は3回裏だった。
この日の試合は、地元ハバナのインダストリアレスと東部バヤモのグランマ。
ちっちゃな子供もインダストリアレスのユニフォームで応援している。
途中こんな応援団も。
長い黒髪をいじったり胸を揉むアクションをして観客を笑わせていた。
スナック販売も。
豆や、ナッツを固めた甘いお菓子などが販売されている。
そして野球大好きキューバ人たちの表情は真剣だ。
というのも、インダストリアレスが不調らしい。
面白かったのは一緒に観戦していたヨーロッパ人達。
野球を見るのも初めて、ルールも全く知らずという人ばかりだったのだ。
自分も全く詳しいわけではないが、基本的なルールは知っている。
なので今回初めて知った。
ルールを全く知らないで見る野球ほど、意味不明で困惑させられるスポーツはないのかもしれない。
「全く打ってないのに何で進むんだ?」
「え、なんでチェンジなの?」
「あんなにボール飛んだのに何でダメだったの?」
どうもルールを唯一知っているのが私だけだったらしいのだが、英語でそれをわかりやすく説明するのは難しく(野球に関する単語もよくわからなかった)、一塁でセーフアウトの判定がビデオでひっくり返った時など説明を求められたのだが、審判って英語でなんて言うんだっけ?というところでつまづき全然上手く伝えられなかった。
なかなか打たないし、選手たくさんいても動きがあるのはピッチャーとバッターだけ。待ってる時間も結構あるし、試合時間そのものがかなり長い。皆そのうち飽きてしまったようだが、何人かは「キューバ人はどうも、ボードのSの下の数字が2になると盛り上がるようだ。さらにBの数字が3になってOの数字が2になっても注目シーンになるようだ」など、いろいろ研究していた。
いやー、私が英語流暢だったらちゃんとルール解説できたのに。申し訳ない。
近くにいたインダストリアレス応援者。
点を取られていくたび唸っていた。
次第に空は暗くなっていき、ナイターモードに。
点差はどんどん開き・・・
最後まで必死に応援する人達もいたが、最後まで見ず席をたつ人もいて
最終的に11対4で地元インダストリアレスの負け。
ヨーロッパ人達は10回まであると思っていたら9回で終わってくれたのでちょっと嬉しそうな表情で席をたっていた。
「アメリカ人が野球が好きな理由がさらにわからなくなった」
と語るイギリス人も。
まあ確かに。