カカオ農家を訪ね渓谷&ビーチで泳ぐ盛り沢山ツアー
フンボルト国立公園ツアーの満足度があまりに高かったので、翌日もまた別のツアーに参加。今回も参加者は自分含め3人だけで、それに運転手さん、ガイドさん、あとガイド見習いの若い女性の6人が前日同様レトロな車に乗って出発。
なぜかひょうきんな運転手さんが、出発するやいなやマスクをかぶる。
道行く人も大笑い。
のどかなバラコアだが、朝方はやはり通勤ラッシュなようで、道は馬車でそこそこの渋滞となった。
キューバに来てから乗る車はほぼほぼこんなレトロなものばかり。
これから免許をとる予定の若い男性ガイドが、運転手さんにクラッチ切替操作について質問をしまくっていた。
この日もいくつもの川を越えて。
護岸工事などもまったくされていない自然のままの川がたくさんある。
そしてカカオ農家に到着!
バナナやマンゴーなど、カカオ以外の果物の樹も結構ある。
このあたりは、見渡す限り何か一種類の作物・・・というのは、トリニダー周辺などのさとうきび畑くらいかもしれない。
キューバでは、もともとアメリカ資本が農地の大半をおさえ、さとうきび畑にして輸出用砂糖を作っていたため、農業国でありながら食糧不足になることも多かった。革命後は多くの土地を国有化し、さとうきびに頼りすぎる農業を転換し、食糧になる作物も多く作り始めたという。
カカオもさとうきび同様輸出用だが、大資本が運営し従業員もたくさんいる広大なカカオプランテーションという感じではなく、各農家がそれぞれ自分の畑で家族総出で作っているという状況のようだ。
カカオの種類や収穫、キューバならではの有機農法について熱く語るガイドさん。
英語も非常に流暢で、情熱を感じる人。
まだ緑色のカカオ。
見るのは、二年前に海南島の植物園以来だ。
忘れてしまったけど、幹に結わえ付けられているのは何かの目印。
そして路端に生えている草についても話し始める。
ここには、薬になる野草がたくさんあり、昔からそうしたものを使ってキューバの人達は病気や体調不良を治していたとのこと。
ちなみにこの日このガイドさんはお腹の調子が悪かったらしい。
日差しの強さはやはりハバナ以上。
こんな風にカカオ農家の敷地内を散策できる機会なんて、ツアー参加しなかったらなかったろう。楽しい。
人通り見て回ったところで、入り口にあった農家の建物へ。
「さっき、僕は日本のサムライになるって言っただろ。ほらこれが刀だ」
といって取り出したのは、確かに刀のような長い刃物。
カカオを切るのに使うのだという。
でもどう考えてもカカオの実をカットするのにこんな長い刃は必要ない気がするので、木から収穫する時や下草を刈ったりするのに使うやつかもしれない(そういえば庭の草をこれ振り回しながら刈っている人の姿を何度か見たことがある)
真っ赤に熟したカカオを割ると、中にはねっとりした白いものをまとった種が。
初めて見たよ。
その白い種がこれになる。
種をかじらせてもらった。ほろ苦く、もちろん甘さはまったくない。
最終的なチョコレート製品はこれ。
型も初めて見た。
こちらも試食。
純ココア粉を固めてチョコレートを一度作ったことあるのだが、それにちょっと似た、どこか粉っぽさがある食感。日本で一般的に食べているチョコレートのような滑らかさはなく、ただ味は非常に濃い。
細かく説明してくれた工程のほとんどを忘れてしまったので、これがどの段階だったかわからないのだが、ボール状になったカカオをおろし金でパウダーにする実演。これはドリンク用だったかな?
こちらはカカオ油脂。
これはこれで、美容目的などにも使われるそう。
一緒にツアーに参加したスイス人カップル。
ほんわかした二人で、細やかな気配りもありがたかった。
「スイスと言ったらチョコの国じゃないですか!!!」
「そうなの。でも私達の国ではカカオは作ってないから、見るの初めて!」
ととっても嬉しそう。
「スイス人はチョコレートが大好きなの」
どろっとしたチョコレートドリンク。
ちょっとソルティで、何かハーブも入っていた(カルダモンぽい味)。
再び車に乗り込む。
緑のシャツを着た人が運転手さんだ。
そこから海沿いのレストランに。
メニューを見せてもらい、ここで食事することに。
といっても予約だけで、先に別の場所へ。
先に注文と時間だけ決めておけば、待たなくて済むからという配慮だ。
ツアー料金に昼食は含まれておらず、8~10CUC(1000~1250円)のランチセット。
珍しい双子の椰子の木。
人気の展望スポット。
海の色が見事!
巨大な一枚岩が倒れかかった状態でできた自然のトンネルを歩いて通る。
ここも観光スポットらしい。
トンネルよりも、固そうな岩壁にみっしり根を張っている植物のたくましさに感激。
そして海沿いの気持ちのいい道をドライブ。
橋がかけられた河口で車を降りた。
ここからタクシーボートに乗り換えて渓谷ツアーだ。
両側にそびえ立つ崖の間を流れる川はとても浅く、流れも穏やか。
タクシーボートの終点で船を降り、そこから少し歩く。
アーモンドの実・・・だったかな?
殻だけが残っていた。
河原には、触れると葉をとじるおじぎ草も。
しばらく行くと拾い河原にでた。
かなり色濃く焼けた家族が泳いでいた。
キューバ人の旅行者なのか、他の中南米から来た人達なのかは不明。
前日のフンボルト国立公園でも見かけた、小さなお土産屋さん。
ただ商売根性がないというか、軽く一回呼び込みした後は、それほどしつこく声かけてくることもない。
「ありがとう、でも要らない」と答えると、にっこり笑み返されて終わりだ。あっけなさすぎ。
ツアー的にはここで30分ほど泳ぐ予定になっていたのだが、私は水着を着てきておらず、スイス人カップルふたりも「泳ぐなら海のほうが」という話になり、渓谷は早めに切り上げ昼食レストランに向かうことになった。3人くらいの小規模ツアーならではのフレキシブルさ。
ボート船長と一緒に記念撮影。
撮ってくれたガイドさんも顔を入れての記念撮影。
こんな足こぎボートも。
私が注文しておいたのは、カニの何か。
一体どれがメインのカニ料理なんだ???と思ったら・・・
これだった。
おそらくサワガニ的なものを、殻ごと叩いているのだろう。
硬い殻ではないが、ちょっと食べにくかったかな。
このスープ美味しかった!
しばし海を見ながらまったり。
外に停まっていた別の現代車。
今は、韓国製の車が大量に輸入されているという。
ガイドさんはこのランチタイムを利用して、運転手さんの車で運転練習をさせてもらっていた。教習所もあるが、車持っている知人に頼んで練習するのが一般的らしい。そして免許をとるのは結構難しいとのこと。
食後はまた別のビーチへ。
ただここは、前日訪れたビーチとは違い、海藻や漂流物もたくさんたまった場所。
もともと体調的に泳げない日で水着も持ってこなかったので問題なし。缶ビール買って、ビーチ散策だ。
漁民の船が係留されていた。
投げ網漁でもするのだろうか。
非常に浅い海で、おそらく海底に船がのってる状態だと思うので、エンジンは動かす時だけ載せるのだろうか。いやでも手漕ぎなのかなあ。前の方にたっている柱も気になる。
波もなく、遠浅で穏やかな海。
偶然の出会いが多いが、ここでなんと、前日にバーで会った日本人男性&アメリカ人男性と再会。
私はデニムの裾まくりあげて、どこまで歩いていけるか遠浅の海を沖へ沖へと。
遠浅なのだが、まるで溝のように突如深くなっている場所もある。
先ほどの男性二人組みもさっそく(ひとりは全裸で)泳ぎ始めていた。自由な旅人たちだなあ。
収穫した魚をもって歩いて行く人達も。
甘いラ・カンチャンチャラで喉を潤す。
トリニダーでも飲んだと話したら、本場はこっちだと。
ひょうきんな運転手さんとガイド見習いのきれいな女性。
ちなみに運転手さんの車は、そのお父さまが若いころに購入した車で、既に相当な年季ものらしい。
そうしてビーチでもかなりのんびりし、再び車でバラコア市内へ。
カカオ農家訪問だけでも結構満足なのだが、さらに渓谷・ビーチと盛り沢山で楽しめた。
最後に車のギアの先端の写真も♪


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