北鎌倉駅から徒歩25分程、六国見山の西側に「ザ・切通し」とでもいうような、切り立った崖が道の両脇に連なる「長窪の切通し」があります。
場所は、Googleマップでも確認できるのですが、これが曲者。
私も一度目は入り口がわからず辿り着けなかったのです。
長窪の切通しまでの道は住宅街の中。
本当にこんなところにあるの?と思ってしまうのですが・・・
突然こんな標識がでてきます。
まっすぐ進むと「長窪経由六国見山」、左に曲がると「高野経由六国見山」です。
左手に進むと前回辿り着いた、大船高校と熊野神社の間の切通しらしきところに出ます(レポート)。
今回目指すのは、前回見つけられなかった長窪の切通しなのでまっすぐ進みます。
すると現れたのは高野公園。
なにやら自然散策路の入り口風でもあるので、ここに吸い込まれてしまいますが、それだと見つけることができません。
公園入口の車止めから60メートルくらい後ろに下がってみてください。
そうすると、実はそこで道が二手にわかれていて、右側が少し上り坂になっているのです。最初に来た時には民家があって行き止まりかと思っていたのですが、違いました。
民家の門の前には、細い舗装道路が先へと続いていたのです。
これは前回気付かなかったよ!!!
そしてその民家を通り越すと・・・
なんといきなり現れる切通し!!!
ここだ、長窪の切通し!!!
うっそうと茂るシダなどの植物に白い切り立った壁面、その上には根っこもあらわになった樹々。
しかも結構な長さがあり、多少くねくねしつつもまっすぐと伸びています。
緩やかな上り坂。
地面にはびっしり落ち葉。
ここは、いわゆる「鎌倉七口」には含まれていません。
鎌倉北部の六国見山の西側にあり、少し南側に県道21号(横浜鎌倉線)が走っています。鎌倉七口のひとつ巨福呂坂切通しもある道なので、鎌倉時代にもそこが主要街道だったのでしょう。
切通しが、昔のままの姿で現存するのは、それが主要道路から外れていて道路拡張対象とならないという条件があるからなのですが、それでは一体、この立派な切通しはなんで作られたのでしょう。もうひとつ高野の切通しもこのすぐそばにあるんですよね。
ぴんぼけですが、タイマーで記念撮影。
人物が入ると高さもわかると思いますが、私が155㎝なので切通しは4~5メートルといったところでしょうか。
見どころはここです。
一本の木の根が、完全に壁面の上にでてしまっています。
タコ足のように広がる根っこ。根が枝分かれして広がっている個所までは幹だと思うので、一体どうしてこんな生え方をしてしまったのか不思議です。
まだ続きます。
地層もよくわかります。
このあたりは凝灰質砂岩だそうですが、間に粘土質の部分もあります。
木漏れ日の中をのんびり歩いていくと、数分で終点にたどり着きます。
写真の奥に写っているネットの左側は高野公園です。
そして舗装道路にぶつかり、その右手には公道が。
地図で言うとここです。
Googleマップのストリートビュー機能を使うと、長窪の切通しの始点から終点までを見ることができます。
舗装道をまたいだ先にも小路が続いていますが、こちらはもう切通にはなっていません。フェンスの左側は高野公園です。
途中から竹やぶ。
ここには左手に降りる階段も作られています。
この道は、前回長窪の切通しを探して高野公園内を歩いていた時に下から見上げたところでした。
小路は民家で行き止まりとなります。
竹林の中の階段を下りて高野公園内に。
前回はわからなかったんですが、高野公園の南側の崖。
この向こう側が切通しだったんですね。
となると、ここは実は厚みがあまりない岩場なのかも。
せっかくなので、南端の橋からふたたび逆方向で歩いてみました。
同じ場所でも、反対側から歩くとそれだけで風景は変わるものです。
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