クロムニジーシュ宮殿。
この建物と隣接する庭園、さらに少し離れた場所にある「花の庭園」までがセットとなり、「クロムニェジーシュの庭園群と城」として世界遺産登録されています。
この地の最初の邸宅は、1497年にオロモウツ司教となったスタニスラス・トゥルツォによって建てられた。建物は後期ゴシック様式を基本にしつつ、最新のルネサンス様式を一部に取り入れていた。三十年戦争の間の1643年、城はスウェーデン軍によって略奪にあった。
ここでひとつ疑問が。
宮殿なのでしょうか。城なのでしょうか。その違いはなんなのでしょうか。
なにはともあれ、司教の邸宅だそうです。
建物は、中庭をもつ口の字型になっています。正面の入り口から建物を突き抜け、中庭に入ります。
外壁も中も、白地と淡い肌色のツートンカラー。緩やかな階段を上がっていくと、途中にはくるくる渦巻くワイヤー装飾がかわいらしいゲートも。壁の大きなくぼみには彫像が設置されています。
靴のまま履ける大きなスリッパ。
中の見学には、床汚さないようこれ履く必要があるのかな?と思いましたが、ガイドさんからはその指示もなく、靴のまま入っていきました。
汚れている時だけなのかしらん。
そしていきなり狩りの間。
猟銃に刀、そしてたくさんの鹿の頭部が壁からにょきにょきと。
それにしても、飾るにしても限度というものがあるんじゃないかと思ってしまうのは・・・
部屋全体がこんなだからです。
鹿の頭部は本物ではなく作り物で、角だけが本物の狩りの獲物。仕留めた人の名前が首のところにかかげられています。
うって変わってエレガントな部屋。
ワインレッド色の壁に、カーテンの色も併せてあります。
この大司教の邸宅は、映画「アマデウス」の撮影舞台にもなりました。
まだ観たことがないのですが、屋外シーンも主にプラハで撮影されているそうなので気になります。
旅行に行く前に観ておくのもいいかもしれませんね。
天井から吊り下げられたクリスタルのシャンデリアも見事。
絵画もたくさん!
1848年には、ここで帝国会議が開かれたこともあったそう。
その時の会場模型が置かれていました。ちゃんとひな壇になっていて、議長席などもあります。
窓から外を見ると、「花の庭園」同様、こちらも曲線と直線を組み合わせた作られた庭木の文様。そして大きな木がうっそうと茂る、庭園というよりはちょっとした森のような空間が広がっていました。
その広大な公園を、カートでまわれる「ガーデンツアー」に参加することに。
所用時間は30分で、20分毎に出発します。
45分のツアーもあり、こちらは1時間ごと。
日本語はありませんが、英語のオーディオガイドがありました。
2台に分乗していざ出発!
大きな池もあれば・・・
夜中に歩きだしそうな、ぐにゃりとまがって枯れたこんな老木も。
石を積んで作られたこんな建造物もありました。
宮殿は、有料のガイドツアーに参加する必要がありますが、隣接するこの広大な庭園は無料で誰でも入ることができます。そんなわけで、観光客の他、のんびり散策している地元の人らしき姿もちらほらと。
ぐるりまわるとかなり時間がかかる上、相当な距離になること間違いなしなので(さらに広すぎて樹々が多すぎて迷い込みそう)、歩いて回る場合にはしっかり地図を確認して動いたほうがよさそげです。