7年前にエジプト旅行に来た時、地下鉄に驚いた。
昔、カオス状態の路線バスで、ぎゅうぎゅう詰め状態に耐えて移動していたのが嘘のよう。
カイロ市内の地下鉄路線は2本。昔からカイロ市内の交通の中心地だったタハリール広場下にある「サダト駅」と、中央駅があるラムセス広場下の「ムバラク駅」の二か所で交差している。
(次に大統領が交代したら、どっかの駅名を割り当てるのかな?)
地下鉄駅は、まだ新しいこともありとにかくきれい!
日本人感覚的には普通かもしれないが、バスターミナルや他の施設と比べてしまうと「別世界」といっても大げさではない。
そして、どの駅も割と広い。
切符は一律1£(約20円)。
自動販売機にしちゃえばいいじゃんと思うのだが、有人の切符売り場がある。
料金一律なので外国人旅行者にとっても買いやすい。
窓口に1£紙幣をだせば、切符が1枚ぽんと返されてくる。
主要な駅だと、切符売り場前に結構な人だかりができている。
面白いのが、一番目や二番目に並んでいる人に対して、斜め後ろなどから「もう一枚一緒に頼む」と1£紙幣を押し付けてくる人が結構いること。
するとその人が「3枚」など窓口に言ってまとめ買いしてくれる。
最初、連れかと思っていたけど、どうやら全然そうではないらしい。
改札は、緑の矢印が表示されているところから。
切符を挿入口に入れると、バーのロックがはずれて先に進める。
この回転バーの仕組みを最初に思いついた人は偉い!
表示で悩むこともない。
アラビア語と同じくらいの大きさで、行先(Direction)がアルファベットで表示されている。
もちろん駅名表示もこのとおり。
ぱっと見でわかるので、降りそびれる心配がない。
地下鉄車両も非常にきれい。ドイツ製だったかフランス製だったか、前に何かで読んだんだけどすっかり忘れてしまった。
気をつけないといけないのは、「中の乗客が降り終わるまでホームで待機」という人は皆無ということだ。
まるで、始発駅で席の奪い合いが始まったかのように、どどどっと乗り込んでくる。
どう見ても空き席はないだろうに、なぜあんなに先を争って乗り込んでくるのはよくわからないのだが、早く乗らないと走り出してしまう路線バス時代の名残だろうか?
そのため降りるのがちょい体力必要になるが、
横幅のある地元おばさんの背後にぴったりくっついていくというコバンザメ戦略が正しいと思う。
カイロの地下鉄で見ておく価値があるのは、これ。
自分たちが普段使っているのとは違う、
“元祖”アラビア数字で書かれた時計だ。
女性にとってうれしいのは、女性専用車両の存在。
路線バスにも確かあったけど、数が少なかったためか、自分は見たことがほとんどなかったと思う。
一般の車両は男性がほとんどだし、
さすがにもう若くないのであまり問題はないが、
20代の外国人旅行者が1~2人くらいで乗ってるとじろじろ見られる。
なにより混んでいるし、日本でも海外でも、太った汗まみれのおっちゃん達のメタボなおなかに挟まれて移動するのは、苦痛だ。
ホテルスタッフに聞いたところ、女性専用車両は「4号車と5号車」の二両。
赤い表示は終日女性専用で、緑のほうは、朝の9時から夕方まで限定なんだとか。
実際、夜遅い時間には、普通に男性も乗っていた。
車内はこんな感じ。
女性車両に乗ると、年代などによる女性のファッションの違いなども見えておもしろい。
特に若い人たちは、スカーフの巻き方などもかなり工夫し、洋服ともあわせてファッショナブルにしているので興味深い。
目的地についたら、むやみやたらに地上にあがるのではなく、出口表示を見ながら、ぎりぎりまで、涼しい地下を歩いて、目的地に近付こう。
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