旧市街・カレル橋・プラハ城あたりは、徒歩やトラム(路面電車)・バスで十分にまわれますが、もう少し広範囲をあちこちまわるということなら、自転車をレンタルするのもおススメ。単に借りるだけでなく、ガイド付きツアーを主催しているところもあります
インターネット経由で日本語で申込ができるのが「プラハバイク」のツアー(日本の代理店が受付している)。
●自転車/バイクツアー (プラハ市内観光) のおすすめランキング | チェコ旅行の観光・オプショナルツアー予約 VELTRA
コースはいろいろ用意されています。
プラハ市内の主要スポットを回るなら、7時間と長めではありますが、このツアーがよさそげ。
●決定版!プラハサイクリング オール・イン・ワンツアー <4月~10月/プラハ発>
今回は「PRAGUE BEER GARDEN & RIVER TOUR」という、ヴルタヴァ川沿いをツーリングし、最後にビアガーデンに訪れるツアーに申し込んでみました。所用時間は3時間半で料金は29ユーロ。
●美味しいビールが飲める!ヴルタヴァ川とトロヤ城を巡るサイクリングツアー<4月~10月/プラハ発>
古都プラハを自転車で観光していきます。ツアーでは、独特の赤い外観を持つトロヤ城に、市内を見晴らせるレトナ公園など、プラハの魅力が詰まっています。そして旅の終わりには美味しいチェコビールを堪能できます!
日本円にして約3,600円。
選んだ理由は、プラハ空港到着が13:30だったため、15:30スタートのこのツアーくらいしか申し込めなかったというのが一番ですが、「東京ビアガーデン情報館」というサイトを運営しているため、本場チェコのビアガーデンを体験しておきたい気持ちもありました。時間的にはかなりギリギリでしたが、何とか滑り込みセーフ。まあ仮に間に合わなくてもこの金額なら惜しくないので、その場合には別途自転車をレンタルして、ひとりで市内観光しようと思っていました。
集合場所は旧市街広場から歩いて5分ほどの場所。
入り口がちょっわかりにくいので、地図をしっかり見て向かう必要があります。
名前を言うとカウンター内の男性がにっこり笑顔でこう言いました。
「君はラッキーだ」
何かと思ったら、なんとその日のプランに申し込んでいたのは私一人だったのです。
「なのでプライベートツアーだよ」
ツアーガイドは米国テキサス出身のアメリカ人ジム。
英語の先生として働く彼女とプラハで暮らし始めてまだ1年目とのこと。ガイドはすべて英語ですが、簡単な単語を使い、わかりやすいようゆっくり丁寧に話してくれるので、ほぼ聞き取ることができました。第一印象通りの、やさしい気配りの人。
プラハでの暮らしと、外国人旅行者たちにプラハの魅力を伝えられるこの仕事をとても気に入っているそうです。
石畳のプラハ旧市街を走り抜け、川沿いの道へ。
自転車&ジョギングの人専用の道が整備されており本当に気持ちよく、大きく蛇行するヴルタヴァ川を左に見ながら北上していきました。
途中公園もたくさん。
他にも自転車でツーリングする旅行者や地元の人たち、ベビーカーを押しながらローラーブレードで疾走する地元ママさんグループなども。車やバイクなどは進入禁止の道なので安全です。
春を迎えてまもないプラハの新緑は、まぶしいほどの美しさ。
プラハ名物といえば様々な建築様式の歴史ある建物群ですが、もし2日以上滞在できるなら、ヴルタヴァ川を自転車で北上してみることもおススメします。
途中いくつもかかっている橋も見どころ。
上をトラムや列車などが走っている橋もあります。
「ここはカヤックのコースだ」
そんなジムのガイド、この時はあまりピンときておらず「ダムの迂回路とかなのかな」程度に認識していましたが、後でどういうことかわかりました。
「日本人ひとり参加で浮かないといいなあ」
などちょっと心配していたのですが、実際はガイドさんと二人っきりのツアー。
「他にいないんだから、写真撮りたかったらいつでも停まっていいよ。写真も撮るから」と言ってくれたので、見晴らしいい場所でちょいちょい停まっては、写真撮ってもらいました。ちなみにヘルメットにつけているのは、アクションカメラのGoPRO。動画も撮影したので、後で時間ある時に編集したいと思います。
日本では「モルダウ川」という名前のほうが知られているヴルタヴァ川。
プラハ市内では500mくらいの川幅だそう。
ボヘミア盆地を水源とし、エルベ川に合流してドイツを斜めに横切り、最後は北海にそそぐ国際河川です。
ヴルタヴァ川クルーズもプラハ観光では人気のアクティビティのひとつで、旧市街に近いヴルタヴァ川沿いにはたくさんの大小の船が停泊し、ランチクルーズやディナークルーズなども開催されていました。さらには「ヴルタヴァ川に泊まれる」ホテル船もあるほど。
ビアガーデンも至る所に。
和製英語の一つと聞いたことがある「ビアガーデン」ですが、チェコでは英語表記でビアガーデンと書かれた店も結構ありました。
ちなみに上の写真はカヤック競技場のすぐ近くだったこともあり、ビアガーデンといってもノンアルコールビールが主の場所だったようです。
ちょっと一休みしてコース説明をしてもらいました。
旧市街は上の写真の下部中央あたり。そこを出発し川沿いを走り、地図上部にある赤文字の「Praha Troja」と書かれたトロヤ城まで行き、そこからちょっとだけ引き返して橋を渡り、巨大な公園に入っていき、高台の住宅地を通過して川からも近い展望のいいビアガーデンで一服。その後南側に降りて、今度はショートカットで旧市街に戻るというものです。
ここはカヤック競技場。
川と区切られたコースはかなりの急流になっており、上から細長いポールのポイントが設置されていました。小さな子供から結構な年配の人までが巧みなオール操作で激流を登っていてびっくり。少し手前にも同じようなコースが作られていましたが、カヤックはチェコで人気スポーツなのだとか。
そして一時間ほど走ったところで最初の訪問地「トロヤ城(Praha Troja)」に到着。
入り口に自転車をとめ、敷地内に入っていきました。
バロック建築で美しい庭園と入り口の本格的な彫像が有名な宮殿です。詳細はまた別途書きます。
そこから対岸に渡り広い公園へ。
昔はこの一帯、王族や貴族の狩猟場となっていて、鹿が住んでいたそう。今はきれいに整備された市民のための公園。長いリールに犬をつないで散歩させている人、お昼寝している人、ベンチに座って談笑するカップルなどがたくさん。
ここからがちょっとハードで、ひたすら坂を上っていきます。
おかげで翌日太もも前面が完全に筋肉痛になってしまいました。
それでも高台からの眺めが美しかったのでよしとします。プラハは7つの丘がある街で、ヴルタヴァ川が大きく蛇行した内側もそのひとつ。
足元に見えるのは通ってきたばかりの広大な公園です。奥まで森が広がっています。
そして高台住宅地を横断して辿り着いたのが、ビアガーデン「LETNA BEER GARDEN」。
●Letná Beer Garden | Pubs | Prague Beer Garden
「プラハにビアガーデンはたくさんあるけど、ここが一番だよ」とジム。
眼下にヴルタヴァ川とプラハ中心部をのぞむ絶景ビアガーデンです。
500人くらいが飲める場所ということで、平日日中まだ明るいのに大賑わい。
「夜もこんな感じ?」
と聞くと、夜は市内のパブにみな移動するので、ここは主に日中なのだそう。
市内のビアガーデンは、どちらかというと既にリタイアした年配の人たちがまったり飲んでいる印象だったので、若い人も多かったこのビアガーデンは、外国人観光客も多い場所だったのかもしれません。
チェコと言えばビール。
その記念すべき一杯目はここで飲んだピルスナー・ウルケル。
美しい琥珀色。そしてこんもり盛り上がった泡。
上り坂の自転車で汗だくになった後なだけに最高の一杯でした。
下りはかなり急な坂を一気に。
そして下り切ったところで再び橋を渡って旧市街に入り、集合地点であるショップまで戻ってきて3時間ほどのツアーは終了となりました(おそらく本当はビアガーデンに少し長め滞在するプランだったと思うのですが、夜のディナーの前にシャワーを浴びるため少し早めに切り上げてもらいました)。
このプラハバイクでは、ツアー以外に個別に自転車を借りることもできます。
旧市街対岸のプラハ城方面をまわる場合などは坂も多いので、電動自転車を借りるのもいいでしょう。
他に二人乗りの自転車や、ちょっと変わったものなども。
もちろんツアーもおススメです。
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