前日にインターネットカフェで出会った英国人のジェントルな雰囲気の男性が「気球乗り」。
・・・なんていう偶然の出会いから、思いもかけず、ルクソールで気球体験することになった。
ルクソールには、気球ツアーの会社がふたつある。
もとはひとつの会社がふたつの気球を持っていたそうだが、今は、その会社が手放した気球ひとつを買い取った人が会社を興したとか。兄弟がそれぞれやっているという話もあるが、よくわからない。
今回自分が乗ったのは「HOD-HOD SOLIMAN BALLON FRIGHTS」だ。
主催企業 | HOD-HOD SOLIMAN BALLON FRIGHTS(ホド・ホド・ソリマン) |
連絡先 | TEL&FAX +20-95-370116 E-mail jenniehodhod@aol.com |
料金 | US$200-/一人 |
時間 | 朝5時頃にホテルピックアップ 夜明け直前から約50分程度のフライト(ホテル戻りは8時頃) |
5:00am ホテルピックアップ
まだ眠い。ホテルのスタッフに起こしてもらって支度をすませ、フロントに降りていくとHOD-HODのスタッフが待っていた。ワゴン車にのって、ナイル川岸のボート乗り場へ。10名ちょっとの外国人旅行者がすでに、ボートに乗り込んで、熱く甘い紅茶を飲んでいる。どうも同じツアーの人たちのようだ。周囲はまだ薄暗い。
5:30am ボートでナイル川西岸へ
天井にちっちゃなバルーンがついたボートは、参加者全員が乗り込むと出発。
バルーンパイロットのイギリス人がジョークまじりに、気球ツアーの説明をする。50代くらいか? ウィンクを連発しながら、ゆったりと話をするイギリス人だ。西岸につくと、ミニバスが待っていた。
6:00am 気球乗り場に到着
日の出時間が近い。地平線が白みがかった薄紫色に変わり始める。
メムノンの巨像を越え、ラムセウスの少し先の草原に・・・あった!ふっくらと横たわった大きなバルーン。
近づくと、ごーっという轟音を響かせながら、熱風が気球内に送り込まれている。参加者の顔が興奮する。
6:15am 気球に乗り込む!
気球はむっくりと起き上がった。
パイロットが叫ぶ「出発だ!」
わらわらと籠にのりこむと、すぐに気球は地面を離れた。
そして、約1時間の遊覧が始まった。
高くまであがると、地平線に太陽がうっすらと見え始めた。
古代エジプトの人々が、再生の象徴としてあがめていたものだ。
広い場所で朝日をあびると、身が清められたような気がする。神々しいというのだろうか。
気球はゆっくりと北の方向に進む。ハトシェプスト葬祭殿、王家の谷、貴族の墓・・・。
しかし何よりも目を奪うのは、それらの遺跡の後ろに延々と連なる、赤茶色のうねりだ。
手前のさとうきび畑とナイル川の青々とした風景とは全く別の世界が、
そこには広がっている。
気球に乗って飛行するのはたぶん初めて。
(ロープ張ったままの気球で上空にあがったことはあったが)
ちっちゃな籠の中だが、スピードがあるわけでもなく、地上もよく見える高さなので、特に怖いとかはなかった。
それよりも、馴染みのある場所を上空から見下ろすという感覚はとても不思議だった。
高い塀で囲われた、エジプトの典型的な住宅の作りも、上から見ることができる。
朝日が昇ると、もうひとつの気球のシルエットが浮かび上がってきた。
なぜだろう。
エジプトの朝日は、夕陽みたいだ。
キャプテンは、時々風景の説明なんかもしてくれる。
約50分ほどしてから着陸の場所を探しながら降下を開始。
気球は、どうも飛び立つより着陸のほうが大変らしい。
地上スタッフが軽トラックでおいかけてくる。
タンバリンなども鳴らしてもりあげてくれている。
荒地の中に降り立つことに。地上スタッフは、軽トラックを降りて、走ってくるが、なかなか気球が最終着陸せずに進むため、息をきらしているようだ。気球の乗客の声援が飛ぶ。
7:00am 地上に到着
やっと着陸。
地上スタッフが手際よく・・・という感じではなく、ぎゃーぎゃーどなりあいながら、気球をたたんでいる。
毎日この作業をするんだから大変だ。
そして、搭乗記念のパピルスの表彰状とTシャツがひとりひとりに配られた。その後、エジプト人スタッフ達のタンバリンと囃子で、全員でダンス。照れくさいが、ハイテンションなのでOK。見渡す限り荒地の場所で踊るのも、いいかも。
これがスタッフ全員。
乗客と同じくらいもしくはそれ以上の人数だ。
帰りはまた、ボートに乗ってその後ホテルまで送ってもらった。
希望者は、別料金でそのまま西岸ツアーにもいけるようだ。
ルクソール気球体験、面白かった!
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