マヨール広場に面した一階建てで横に長い水色の建物。
これが建築博物館だ。
博物館の多いキューバなので「ここは行かなくてもいいかな」とちょっと思ってしまったが、トリニダーの建築博物館はなかなか面白く、他の博物館や他の一般公開されている元農場主&資産家邸を訪れる際にも役立つコロニアル建築の基礎知識がつくので訪れる価値ある。
この建物自体も歴史長く1750年の農園主のもの。
天井はなく直接屋根の裏側が見える。
模型も。
漆喰の壁の構造。
トリニダーの一般の家もこういう作りになっているらしい。
梁の組み方など。
文章の説明は少なく、あってもスペイン語だけなのでわからないのだが、展示物を見ているだけでも理解可能。
スペインは建物の様式や装飾などにおいてイスラム文化の影響を強く受けているのだが、窓の格子や扉などに使われるこんな木の装飾でもそれを感じる。
すごいなあと思うのは、遠く離れたカリブ海植民地でも、本国スペインと同じような建物を作っていること。こうした富裕層の家はもちろんのこと、総督府や教会なども本当に豪勢。初期のまだ職人が足りていなかった頃にはきっと金具やタイルなど本国から船で運んだりしているんだろうなあ。
中庭の角には奴隷用の足かせか手かせと思われるものも。
贅を尽くした大邸宅が建てられた背景には、過酷なさとうきび畑の労働の中で人としての扱いを受けることもなく次々命絶えていったアフリカ人たちの犠牲がある。