ルチャ・クランデスティナ博物館を後にし、高台の道を歩いている時、一軒のカーサ・パルティクラルが目に飛び込んできた。看板にはイラストが描かれ、名前は「ホスタル・ラス・テラサス」、つまりテラスの宿だ。見上げると緑いっぱいのテラスらしき場所の一角が見える。
ホステルス・クラブ 世界各国のホステル・B&Bホテル専用予約サイトで、キューバのカーサ・パルティクラルも多数登録されている。私も1~2泊目のカーサ・パルティクラルはここを通じて予約した。予約時には10%のデポジットをクレジットカードで支払う。
ここはかなり良さそげだぞ。
そう思いチャイムを鳴らしてみたのが大正解だった。
中から出てきたのは、流暢な英語を操る爽やかなお兄さん。
取材をしたい趣旨を伝えると笑顔で歓迎してくれた。
結論から書くと、ここ素晴らしい!
次に来ることがあったら、サンティアゴ・デ・クーバではまず第一にここに泊まりたい。
中はアートでいっぱい。さり気なく置かれたオブジェも素敵。
外の陽光を取り込んで、建物内も明るい。
そしてなんといっても、名前にもなっている「テラス」!
ここは階段上がってすぐの場所にある一つ目のテラスで、上に植物をびっしり這わせて木陰を作り、壁にはサンティアゴ・デ・クーバの街並みだろうか、絵が描かれている。
今このカーサを運営している男性ふたりのうちの一人のお祖父様だったかな、が以前に描いたものなんだとか。アートな一家なのだろう。
宿泊者の部屋はここにあるのだが、この日は全部屋埋まっていたので中は見られず。ここもかなり先まで予約びっしりらしい。
さらに上のテラスへと続く階段。
まるで熱帯ジャングルのように、元気いっぱい伸びる植物群。
吊り下がる白い花の香りを楽しみながら細い通路を渡っていくと・・・
地上から見えたテラスがここだ。
緑でびっしり覆われた空間にはテーブルが4つ。
白い花もこぼれ落ちんばかり。
奥にはカウンターもあった。
ここで夕方、冷たいビールを飲みながら過ごしたいなあ。
写真を撮っていると「この角度から撮ったらきっといいよ」なんてアドバイスもしてくれる。
運営者ふたりとも、ホスピタリティにあふれチャーミング。
建物も素敵だけど、この人達の人柄もきっと人気のポイントなのだろう。
キューバで出会った人達の中では、英語がもっとも流暢な二人でもあった。他にもいくつかの言語を操るらしい。
テラスからは海に浮かぶ巨大な船まで見える。
風も心地よい。
ナイスガイなお二人。
「ところで、どうしてここを知ったの?」
「実はたまたま通りを歩いていて・・・」
「ここはロンリープラネットでも推薦されてるカーサ・パルティクラルなんだよ」
「そうだったんだ!」
偶然一番最初に入ったのだけれど、実は非常に有名なところだったのだ。
おお、ホントだ!
2軒紹介されているうちのひとつめ。
セスペデス公園から3ブロック、2つの大きな部屋があるが、ここに泊まるべき理由はテラスだ、と書かれており、テラスの快適さや英語流暢なホスト二人のホスピタリティにも触れている。
もう一冊、世界的に利用者が多いという英語ガイドブックにも「Best Places to Stay」として5つあげられているうちの1つがここだった。
すごい!
最後に「夜にはこんな雰囲気になるんだ」、とわざわざ間接照明をつけて見せてくれた。
細部に至るまでこだわりがたくさん。
そんな空間アーティストなふたりが運営する大人気カーサ・パルティクラルの情報はトリップアドバイザーでも見ることができる。英語でもしっかり対応してくれるので安心だ。
●cubaaccommodation.com「Hostal La Terraza」
●トリップアドバイザー「Roy's Terrace Inn」