新市街ベダード地区の海沿いの通りに面した巨大なホテル。ハバナ市内でもかなり大型なホテルで、部屋の窓が二面になっているらしい立体的な作りだ。取材をしたいとお願いしたところ、立て込んでいるので二時間後に来てくれたらCR担当者が案内してくれるという。
待ち合わせ時間に来てみると、元気いっぱいのキャリアウーマン的な女性がにっこり微笑んでやってきた。肩書はコマーシャル・バイスディレクター。
宿泊客、特にVIP客との対応など統括してやっているようで、館内を歩きながらあちこちで面識ある宿泊客とべシート(頬キス挨拶)していた。
この日も満室だったが、チェックイン前で空いている部屋2つ、スタンダードとスイートの豪華じゃない版のほうを見せてもらった。
「実はFacebookページを始めたので私も写真を撮らないといけないの。ずっと後回しにしてしまっていたけど、いい機会だからあなたと一緒に私も撮るわ」
と、小型タブレットを持ちながら、部屋のバーカウンターやベッドや額などをいろいろ撮ってまわる彼女。
「まったく何をとればいいのか」
など言いながらも真剣に角度を考えて撮っている姿がなんともチャーミングだった。
メリア・コイバは今年ちょうど20周年。
今から20年前のキューバは、ベルリンの壁が崩れソ連邦が解体し、米国の経済制裁のもとで東側諸国とのつながりが絶たれた少し後。
ミサイル危機ならぬ食糧危機にすら陥るほど厳しい経済状況に置かれたが、その後、観光産業をてこに立て直しをはかり今日に至っている。
ホテルの建物としては、旧市街に行けばずっと古いものもたくさんあるが、キューバ革命後に建てられた大型観光ホテルとしてはかなり歴史長いほうかもしれない。
枕元に置かれたこのスピーカーは、宿泊客がiPhoneなどを置いて使うことができるようになっている。全室に設置されているとのこと。
レストランもイタリアン始めいろいろ。
キューバの大型ホテルで必ずあるのが葉巻バー。
一角にショップがあり、専門知識も備えたスタッフが流暢な英語・スペイン語で解説をし、顧客の希望するタイプの葉巻をチョイスしてくれる。
メリア・コヒバは、旧市街からも近い。
旧市街内のホテルはレトロ感はあっていいんだけど、日本人にとっては部屋の設備などの古さがちょっと・・・となることもある。かと言ってミラマール地区まで行くと、観光スポットまで少々遠くなってしまうデメリットもある。そんな点でここは立地的にもいいだろう。
タクシーで革命広場にも旧市街にも簡単にいけるが、旧市街には無料巡回バスもでている。
周辺には閑静な住宅街も広がり、その中にレストランやバーなども点在しているので、旧市街とはまたちょっと違った過ごし方もできるはずだ。