離れて暮らす高齢の親の見守りと遠隔サポートのため実家をDIYでスマートホーム化する方法

運営者

運営者

はじめまして、あきです。

実家スマートホーム化といっても、人によって環境も状況も異なります。抱えているニーズにもきっと、共通点・相違点あるでしょう。

なのでまずは自己紹介を兼ね、私自身の環境や実家の状況、なぜスマートホーム化が必要となったのかなど簡単にまとめたいと思います。

二拠点生活するも新型コロナ禍で変化

千葉出身で、大学進学のため地元を離れてはや30年。昨年、遂に人生半世紀となりました(1970年生まれ)。

現在は神奈川県横浜市に住み、インターネット関連の仕事をはじめ、いくつかの業務を受託し働いている個人事業主です。いつか田舎で古い小さな家を購入してリノベーションなどしてみたいという夢があり、昨年第二種電気工事士の資格をとりました。

ここ5年ほどは、母と父が相次いで病気になったり、寝たきりになって看護・介護が必要となったため、仕事の拠点となっている東京(2019年からは神奈川)と実家のある千葉の二拠点生活でした。

それも新型コロナ禍で一変、都市部と実家を頻繁に往復することは難しくなりました。悪性リンパ腫の父を感染させてしまうリスクを恐れたためです。その父も今年2021年8月に悪性リンパ腫の再発で他界しました。

歩行困難で認知力低下してきた母

78歳の母は足が悪く、父が生きていた時には買い物も食事の支度も、ほとんど父が行っていました。家の中であれば移動できますが、台所で長時間作業することは難しいので、今は生協の宅配を利用し、主に冷凍しておいたご飯やおかず、レトルト食品などを食べています。

春先にベッドから落下して頭部を怪我したのをきっかけに、硬膜下血腫となり、その治療のため頭部に入れていたシャントと呼ばれる装置の設定を変えたことからもともとあった水頭症が悪化。さらに軽度の脳梗塞も発症してしまいました。

それらの影響もあり、夏から認知症のような症状がでてうつ状態もみられるようになり、父を看取った後にはそれがさらに進んでしまいました。環境変化も一因だと思います。

「今日が何日で何曜日なのかわからない」

特に日時に関する記憶が常に混とんとしており、病院に行くべき日を勘違いしタクシーを呼んで出かけてしまうことが多発し、さらに行先を間違えたり、病院に行っても途中で帰ってきてしまうということもありました。

一日の大半を寝て過ごしていることもあり、荷物が届いても受け取れなかったり、携帯電話にもなかなか出てくれなくなりました(電話をとるためのスマホ操作がわからなくなることがある)

気温30度超でも毛布に羽毛布団

健康に直結する問題もでてきました。

ひとつは食事をきちんととらなくなってきたのです。私は帰省のたびにおかずやご飯を小分け冷凍し、野菜もちゃんと摂れるよう、何種類もの野菜をカットして蒸して冷凍庫に入れています。

ただ驚くほどそれらが減らないのです。
冷凍弁当なども試してみたのですが、本人の食欲がないのでどうしようもありません。

また暑さ・寒さの感覚が少々異常です。真夏日でも暑さを感じず、時には寒いといってエアコンを拒絶します。

日中気温30度超でも厚手毛布と羽毛布団にくるまって一日寝ていた結果、体温が38度越えてしまい、ヘルパーさんから電話を受け緊急帰省したこともあります。

猫との生活を維持できるか

他にもいろいろな問題があり、ケアマネさんにも「一人暮らしを続けるのは難しくなってきている」と言われています。

そうすると施設入所という選択肢になりますが、人の好き嫌いが激しい母が他の人と共同生活を行うのはなかなか難しく、また何より「馴染んだ我が家で愛猫と暮らしたい」という本人の希望があります。

おさまりのいい場所を見つけては自分の寝床にしてしまう猫

猫も高齢なので、先はそれほど長くはないかもしれません。でも猫が元気なうちは、可能な限り母の希望に沿った生活を送ってもらいたいと思っています。

ネット経由で見守ってサポートできる環境を作りたい

現在、実家のリビングと一階寝室にはネットワークカメラを導入しており、その2部屋での母の状況はスマホからいつでも確認することができます。

動体検知で、人や猫が動いた前後数秒の動画をサーバに録画しておいてくれる機能もあるので、さかのぼってみれば外出した時間もわかりますし、食事状況などもわかります。

ただ「見守る」ことはできても、サポートができません。また見守るといっても、カメラ越しでは、その部屋の室温がどのくらいなのかもわかりませんし、エアコンがついているかどうかを確認することもできません。

母とは毎日電話で話をしていますが、母自身が自分の健康状態や何が問題なのかを理解できなくなっているところもあり、電話だけで状況を把握するのは極めて困難です。

「実際に帰省しないとわからないことが多すぎる」
「家の中の状態や母の体調をネット経由で把握し、できるなら遠隔操作で必要な対処ができないだろうか」

そう考えるようになりました。

例えば来客があっても、母は一日の大半を寝て過ごしているので玄関にでないことがほとんどです。玄関に設置するカメラ付きチャイムをネットワークに接続できれば、私がスマホで応対し用を済ませることもできます。

エアコンも、室温に応じての自動運転や母の状況に応じて遠隔操作できれば熱中症や風邪をひいてしまうことを防げますし、テレビも、Amazonプライムビデオで母の好きな俳優さんがでている映画を選び、再生することができます。

母の現状を受け止め私のストレスをぶつけないために

ここ一か月、私自身が母に対して苛立つシーンも多くありました。

例えば私が仕事の関係で母の通院に付き添えない時、介護サービスを手配して紙に大きく迎えの時間を書いていたにもかかわらず、それより1時間以上前にタクシーを呼んで家を出てしまい、さらに行く場所も間違えてしまう。

結果、介護サービスの人にも迷惑をかけ、病院診察予約もとりなおしとなり、母の捜索や対応のため私も職場一時離脱を余儀なくされました。電話越しにとんちんかんな話を続ける母をつい責めてしまいます。「お母さん、何回も言ったし紙にも大きく時間書いておいたのにどうして!?」と。

エアコンに関しても「気温が28度超えたら暑い日なんだから、冷房をつけて。そうじゃないと熱中症になっちゃう。わかる?」と何度も強く言ってしまいます。でも本人は寒いと感じているのだから、責められればストレスなわけです。

「これは母の命に係わることだから」
「母のために私はこれだけ頑張っているのに」

そんな自分自身の気持ちもあるのでしょう。何度言ってもすぐ記憶から消えてしまう母につい強く当たってしまっては自己嫌悪に襲われます。

母自身、身体が自由に動かないばかりか、記憶もどんどん消えていく自身の状態に焦燥感と不安を感じていると思います。私自身も、いろいろなことができなくなり、会話も通じなくなり始めている母を受け入れることができずにいるのかもしれません。

このままでは二人ともストレスが溜まる一方。そして私は介護ハラスメントの加害者になってしまう。

「母ができないことが増えているのは仕方ないこと」
「その事実を私が理解し、受け止める必要がある」
「その上で母に無理をさせるのではなく、別の代替策を考えて実現する」

考え方をそっちに持っていこうと思いました。それが今回の「実家スマートホーム化」です。