キューバ旅行情報館

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観光列車でサトウキビ畑眺めながら世界遺産の渓谷へ

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キューバに来て初めて知ったんだけど、キューバの鉄道敷設は1837年で本国スペインより早かったそう。ちなみに日本で最初に新橋─横浜勘で鉄道が開通したのは1872年のことだ。

トリニダーでもサトウキビの運搬用に鉄道が敷かれていた。
その路線を今、観光用の蒸気機関車が走っている。

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駅はマヨール広場から歩いて20分弱。
セスペデス広場から南西方向に伸びる道をまっすぐ歩いていけば辿り着く。

毎日きっと外国人観光客が駅に向かっているからだろう、方向に自信がなくなり道端に座って談笑しているキューバ人に近づいていくだけで「列車だろ?その先だよ」と笑って指差してくれる。

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料金は往復で10CUC(1250円)。

トリニダー駅発は9:30で、「マナカ・イスナガ」という塔があるイスナガに到着するのが10:30。そこで観光のための停車時間がとられ、12:00に折り返し地点のグアチナンゴに到着し、ここでランチ休憩。その後13:00にグアチナンゴを出て、トリニダー駅に戻ってくるのは14:00だ。

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9時少し前に到着し切符を購入した後、発車まで時間があったので線路沿いに蒸気機関車が停まっているところまでいってみた。

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線路分岐点のところのポイント?信号?がなんだかかわいい。

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蒸気機関車のまわりには他にも観光客が集まって写真を撮っていた。

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これが観光列車の客車。
中で写真撮っている人もいたので、私も遠慮なく乗り込んでみた。

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三両編成で、中央の車両がバーになっている。
あとでビール飲みにこいよと笑うスタッフ。

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客車は1人席の列と2人席の列。

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写真を撮りまくっていたらがたんと音がして、なんと動き始めてしまった。
ま、どうせ乗るんだからいいか。

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ホームからどっと人が乗り込んできた。
入線の時に一斉に外からシャッターが切られ、一足先に乗ってしまっていた私は誰とも目を合わせられず小さくなっていた。

おそらく切符は完売だろう。
少し早めに駅に来て買っておき正解だ。

ついでに人より先に乗り込んでしまったのでよかったことがある。

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席は最前列。
トリニダー周辺はキューバの中でも降水量の少ない乾いた土地だそうで、確かに風景も北部の海岸エリアとは異なる。

有機農業ゆえなのか、野焼きが広く行われているようであちこちが黒焦げになっていた。

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鉄橋。

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小さなバナナ畑だろうか。
さぼてんの垣根がナイスだ。隙間あれど入っていこうとは思わない。

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サトウキビ畑も。

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乗客はカナダ&ヨーロッパからの観光客。
自分以外に女性2人組の東アジア人がいたので話しかけてみたら台湾・台中からの旅行者だった。

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途中でギター演奏も。

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隣の席の人に撮ってもらった記念写真。
・・・太ってるなあ。

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わずかに傾いた塔が見えてきたらイスナガだ。
サトウキビプランテーションで、奴隷を監視するために作られたというマナカ・イスナガ。

このマナカ・イスナガがあるロス・インヘリオス渓谷は、トリニダーとセットでユネスコの世界遺産に登録されている。アフリカから大量の人間を「輸入」して奴隷として酷使し、ごくごく僅かな人が巨万の富を得て贅沢な生活を送っていた時代の名残。

その後、スペインからの独立・奴隷解放、そしてキューバ革命とステップを踏むごとに平等社会へと近づいてきた現代のキューバ。まるで消耗品のように命すら簡単に奪われた植民地時代の黒人からみたら、きっと夢のような社会なんだろうなと思う。

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自転車を一緒に運ぶこともできるようだ。

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イスナガの駅を降りてすぐのところにサトウキビジュース屋さんがある。

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1CUCで、さっぱりした甘みのサトウキビジュースを飲むことができる。

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塔と昔の農園主の邸宅がある場所までの道の両脇にはお土産売りの露店。
ファゴッティングをほどこした布が大きく広げられている。

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近くで見せてもらうと確かに美しい。

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この一角でも、石の上に座り込んで黙々と作っている人がいた。

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ラム酒博物館などでも見る半球体の鉄釜。
19世紀、世界の砂糖の4分の1がキューバで生産されていたそう。

で、解説聞いたのにすっかり忘れているけど、確かこれはサトウキビの汁を煮詰めるためのものだったような・・・

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マナカ・イスナガ。

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136段・45.5メートルのこの塔は植民地奴隷社会だった時代の監視塔。
上まで登ることができる。

ただ高所恐怖症な人でなくても少々登るのはハードかもしれない。

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まず階段の傾斜が半端ない。

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さらに登っている途中、踊り場的なところはすぐ横が窓で、安全柵なんてものすらない。

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それでも上にあがれば・・・

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地上とは全く異なる風景を眼下に見ることができる。
ぷかぷか浮かぶ雲がなんとも濃い影を落としていることよ。

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結構狭いので場所を譲り合いながら・・・

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世界遺産にも認定されたロス・インヘリオス渓谷の風景を写真におさめる。

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奴隷解放が行われた後も、サトウキビプランテーションは一部の富裕層が握り、キューバ革命前は主にアメリカの地主がさとうきび畑を所有し、その下で働くキューバ人たちは苦しい生活を強いられていたそう。革命後は農地改革を行い土地を接収、小作人の分配をした。

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上がるのも大変なら降りるのもまた。

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すぐ隣りには、元農場主の邸宅があり、今はレストランになっている。

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私達は観光鉄道で来たが、馬でここまで来るツアーも人気で、トリニダー市内でもしきりに勧誘された。カーサ・パルティクラルでも仲介をしてくれる。

お昼をすぎればこのレストランも人でいっぱいになるのだろう。

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子豚の丸焼き。

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サトウキビを絞る機械かな。

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観光列車が動き出しても「全部で1CUC」と大声で叫ぶ男性。もし誰かが買うといったら走って追いかけるつもりなのだろうか。

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車窓からもバナナがたくさん見えた。
アメリカ資本が牛耳っていた際には、砂糖の単一栽培だったが、革命後は食糧になる作物にも重点を起いていったそう。

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そしてグアチナンゴ。

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ここにも昔の農場主の邸宅か何かだった建物が残っており、今は高級レストランになっている。

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ここで昼食。
ご飯と鶏と揚げバナナという飽きるほど食べている組み合わせだが、ここの鶏肉は本当に柔らかくて美味しかった。

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お互いひとりで来ていたのでテーブルシェアしたドイツ人女性。
「ドイツと言えばオクトーバーフェスト!乾杯の歌を歌ってから飲むんですよね」
「ああやめて!あれが全ドイツだと思わないで!あそこはメンタリティが全然違うの。独立国だと思って」とのこと。日本人と話をするのは初めてだという。夜も一緒に市内で飲んだがとても面白い人だった。

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帰途。

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至るところで野焼き。
しかもかなり広範囲に渡って一気に燃やしている。こんな乾燥した土地でコントロール逸してしまうことはないのだろうか。

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途中、馬ツアーの人達も見かけた。
参加した人の話によると、結構なスピードで走るらしく、慣れていないと太ももが大変なことになるそう。それでも本格的な乗馬ツアーに大満足だった様子。

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もちろん観光列車ツアーも大満足だ。

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