キューバは日本の本州の半分ほどの大きさ。
東西に長く、島内での移動は飛行機の他、鉄道・バスがあるが、値段もそれほど高くなく便利なのは主要都市間を結ぶ長距離バス。
外国人旅行者が利用できるのは「ビアスール」という会社が運行するバスだ。地元の人が利用しているオムニバスよりはるかに料金高いが、オムニバスはキューバ人でないと乗れないらしいので仕方がない。
バス車両も、ビアスール社のものは冷房きいていて(ききすぎ)、トイレもついており(ただ電気がつかず非常に使いにくい場合も)、座席も座り心地かなりよいので、長距離移動には快適だ。
問題はビアスール社のバスチケットをどこで買えばいいか。
「ビアスール社のオフィスに行けば買える」
とスペイン語学校のスタッフは言うのだが、ビアスール社は革命広場の西にある動物園のすぐ横。タクシーで行けば片道5CUCくらいかかりそうだし、路線バスもあると思うんだけど、直行で行くものはなさそう。
「外国人が使いまくってるのだからホテルのツアーデスクできっと手配してくれるはず」
と思い、ミラマール地区にある高級ホテル2つの中に入っている旅行会社のツアーデスクで聞いたものの「うちの会社のバスではないのでダメ」と言われてしまった。
実際には旧市街のホテル内のツアーデスクで予約できた人もいるので、聞いてみるといいと思う。私は仕方なくタクシーで向かった。
着いてびっくり、まさかの大行列。
しかも一人のチケットを手配するのに異様に時間がかかっている。パスポート番号や名前などもすべて打ち込み、見ている限り、何回も都市名を入力している。パスポート番号や名前は仕方ないとして、それ以外の都市名や時間なんかは、ボタンぽちっと押すだけの簡単な空席検索や発券システム作れると思うんだけどなあ。
列に並んでからこのチケットを買うまでまさかの一時間待ち!!!
ただありがたいことに、前後にいたスイスやスウェーデンから来ている人達と英語でお話することもできたので、それほど退屈せずに済んだ。写真左側の帽子をかぶったおじさんは、なんと6カ国語を話すそうで、実際英語で誰かと話しているなあと思ったら、次の瞬間連れの女性とスペイン語で話し、スイス人とは流暢なドイツ語で話をしていた。
頭の中にどんな言語切り替えスイッチが入っているのか、非常に気になる。
ちなみにチケットを買う順番になると、こんな感じでスタッフのデスクの横に座り行き先や時間などを伝える。ハバナからは結構な数の路線があり、一日複数の便がある路線もあるので、大きな時刻表を掲げておけば時間短縮になると思うんだけど、そういう必要性はあまり感じていないのかもな。
チケット売り場の奥には待合室があり、ガラスの向こうに停車しているのがビアスール社のバスだ。
私は二日後出発のバラデロ行きチケットと、その翌日出発のバラデロ→トリニダ行きチケットを購入した。