到着日、宿についたのは深夜1時だったが、翌日9時半からは語学学校で2週間のスペイン語コースに申し込んでいたので、カーサのオーナー夫婦に道順を教えてもらい、学校までバスで行くことにした。
バス停は歩いて10分程の場所。ガイドブックには「路線が複雑で混雑も激しく、外国人旅行者のり用は難しい」とあったが、見て納得。バス停に路線番号は書いてあるが、路線マップどころか行き先表示すらもない。カーサで「P1に乗れ」と教えてもらっていなければ途方に暮れただろう。
念のため周辺の人に地図を見せて行きたい場所を伝えると「P1だ」との答え。
まもなく前方に大きく「P1」と電光表示のあるバスがやってきたので乗った。運転手さんにも行き先を伝え確認。バス最前列にいた男性が地図も見て確認してくれ、降りる場所が近づいたら教えてくれ「あの道をまっすぐ行け」と指示してくれた。
時間帯にもよるが、このカメーヨは結構混み合っている。
そして非常に長いので、乗りながらじわじわ後ろに詰めていく必要もあるが、うまく下車扉近くのスタンディングゾーンに入り込めれば楽だ。
スペイン語学校で一緒のクラスになったヨーロッパ人には「あれに乗ったのか!」と驚かれたが、東京で通勤列車に乗っていた経験があれば、キューバのカメーヨの混み度合いなんて大したことはない。少なくとも背骨折れるんじゃないか!?的な圧迫感はないので。レディーファーストも徹底してるので、ぎつぎつのバスに乗り込む時も男性は「先に乗れ」と促してくれるし、車内でもスペース作ってくれたり席を譲ってくれたりしてありがたい。
この後も、ハバナ滞在中はこの連結バス「カメーヨ」に乗りまくった。
どうやら幹線を比較的長い距離走っているのがこのカメーヨらしく、路線番号はどれも「P」で始まっている。他に一両編成の普通の路線バスもたくさん走っているが、それらの路線番号には「P」はついていなかった。
何度かは適当に乗ったら案の定方向違いのほうに向かってしまい、同じバスで戻ってくることになったが、タクシー(乗り合いじゃないもの)だと初乗りで1CUC、ちょっとした距離ですぐ3~5CUCになってしまうのに対し、0.05CUC(6円)で済むので助かる。
ホテルやカーサの最寄りバス停の路線番号標識を撮影しておけば、何番のバスに乗れば帰ってこれるかすぐわかっていいだろう。また街中でバス停を聞く場合も、写真を見せればバス停の名前も乗っているのでわかりやすいと思う(バス停名や路線番号の記載がないバス停も結構ある)。
車内にも路線マップがあった(これを何故バス停に設置しないのか・・・)
確かに混みあうが、人物観察や観光地以外の街中風景を楽しむにも最適だ。
あ、そうそう。
大事なことを書き忘れていた。バス車内ではびっくりするほど大音量で音楽がかかっている。運転手さんが自由に選んでいるらしく、ノリノリのダンスミュージック的なものがほとんどだが、時にムーディーな音楽が流れていることもある。ごくたまに音楽がかかっていないバスなどに乗ると、途中から乗ってきた乗客が手持ちのプレーヤーもしくはラジオで音楽をかけてしまうことも。
話には聞いていたキューバ人の音楽好きに初日はかなりびっくりしたが、いつの間にか慣れてしまった。きっと帰国したら、静かなバスにカルチャーショックを感じるかもしれない。