チェコ第2の都市ブルノで市内ガイドツアー

首都プラハの名前は日本でも有名ですが、第二の都市ブルノを知っている人は少ないかもしれません。私も今回チェコ旅行の行程表を見て初めて認識した都市です。モラヴィア地方の中心都市で、人口は40万人弱。鉄道を利用するとプラハから3時間、オーストリアのウィーンからは1時間半という場所にあります。

今回のツアーではブルノで最後の2泊をし、オロモウツにミクロフ、そして レドニツェ・ヴァルチツェを回りました。チェコ旅行のコースとしては、前半をプラハ拠点にしチェコ西部をまわり、後半はブルノ拠点でモラヴィア地方を観光し、最後国境を越えてウィーンから日本に帰国というのも結構あるようです。

そして最終日の午前中は、ブルノ市内観光。

壁に設置された頭部の像は、ブルノで18世紀に活躍したFranz Andreas Paupie。
説明は聞きそびれてしまったけど、ビール醸造技術の向上に貢献した人だそう。

ガイドはこの方。
ブルノ市内の観光スポットは、広場を中心とした比較的狭いエリア内にすべてあるため、徒歩で十分にまわることができます。

街の中心部の周囲を環状道路がぐるり囲んでいますが、中世ブルノの都市を守った城壁の名残だそう。その城壁があった場所の一部は公園になっています。

その公園がここ。
市中心部の南側にあるデニソヴィ・サディ公園です。

オベリスクも建っています。

ブルノの中心エリア一帯は高台になっているため、ここからはブルノの南側の一帯を見下ろすことができます。

城壁があった場所は今は、幹線道路になっています。
プラハ同様、ここでも路面電車が大活躍。

長い尖塔がそびえたつ、聖ペトロと聖パウロ大聖堂。
壁面の文様が美しい建物です。

ピンボケしてしまいまったくわかりませんが、10コルナ硬貨の文様です。
訪れる際にはぜひ、硬貨を持参して見比べてください。

ブルノの中心はこの石畳の広場。
青果マーケットになっていて、たくさんの人が買い物にやってきていました。

量り売りの新鮮な野菜たち。

日本では見慣れないものも。

花や野菜の苗などを売っているところもありました。

ブルノで観光客に人気という、「地下ツアー」も。

モラヴィア地方の最大の町ブルノの秘密は、新たに発見された青果市場の地下にあります。つい最近、ブルノで最も古い広場の一つに、地下へ向う見学ツアーが一般公開されました。当時の装いをまとい、地下迷宮の独特な雰囲気を体験されたい方は、ブルノの地下ツアーを是非お試しください!

40分のツアーの中では、8メートルの深さま進み、200段以上の階段を登り下りします。地下には、歴史的なワインセラー、錬金術師の仕事場や刑務所が見学できます。実際におかしなマスクを付けて、当時の作業の大変さなどを体験することもできます。もっと変った体験をしたい方は、ツアーガイドがあなたを“愚か者の檻”へ閉じ込めてくれます。

●Czech Republic – 地下にも続くブルノの街を探索してみましょう!

●GOtoBRNO – The Official Brno City Site – The Brno Dragon

道には、こんな感じでちょこちょことテーブル&椅子が置かれており、街並みを眺めながらのカフェタイムが楽しめるようになっています。もちろんビールを飲んでいる人も。

坂が多いので、斜めの道だとこんな台座も。
午前中だったのでまだ人はいませんでしたが、ランチタイムから夕方・夜にかけては人で賑わうのでしょう。

これはブルノ旧市庁舎。

正面に立ちじっと眺めてみると、歪みもありどこか違和感を感じる作りになっています。

町のシンボルとなっているブルノのドラゴンと車輪には、いくつかの伝説があります。これらを実際に見るには、青果市場の近くにあるモラヴィア地方の主都の旧市庁舎へ行く必要があります。見て驚くのが、ブルノ市民がワニを、童話に出てくるドラゴンと看做していたということです。また、建物の中を歩くと、後期ゴシック様式の人物画が目を引きます。有名な建築家アントン・ピルグラムは、ゴシック芸術に遊びを取り入れたかのように、彼は装飾された中央の塔(専門用語で「小尖塔」)が、下を歩く人たちに倒れるかのような錯覚作用を利用して建てたのです。建物の中では、ギャラリー、歴史的な部屋をご覧頂けます。また、ルネッサンス様式の円天井を持つ63メートルの塔を登ることができます。

●Czech Republic – ブルノの旧市庁舎

ブルノのシンボル「ドラゴン」は、建物内に入っていくと天井につるされています。

・・・確かに「ワニ」ですね。
ブルノのキャラクターにもなっています。

ドラゴンのすぐ脇には、ツーリスト・インフォメーションセンターもあり、観光案内資料や地図をもらうことができます。ツアー・イベント情報などもあると思うので、早めに立ち寄っておくといいかもしれません。

ロケットのオブジェに見えますが、実は「時計」というからびっくり。
ブルノは中世にスウェーデン軍を追い払ったエピソードから、今でも昼11時に時報がなるそうですが、このアートな時計も11時に何か動きがあるとのこと。

ブルノは2010年に、黒い花崗岩で作られた、弾薬筒の形をした現代的な天文時計を新たに製作しました。毎日午前11時になると、使徒ペテロ伝説をモチーフにしたブルノ市民の女性の球が落とされます。

●Czech Republic – ブルノ

さっきからいくつもバイクの写真を掲載していますが、やっぱりヨーロッパだなあと思ったのは、イタリア製Vespaのバイクが多かったからです。大きな籐のかごを後ろに積んだのも。

さてここからは、聖ヤコブ教会納骨堂です。
人骨の写真が登場しますので、苦手な方はここまでにしてください。

ヨーロッパでも最大規模となる地下納骨堂が、ブルノの市街中心部の聖ヤコブ教会脇にあります。

歴史も長い大都市では、墓地不足という事態が頻繁に発生しました。そのため定期的に古い墓を掘り起こして中に収められていた骨をまとめて納骨堂に収めるということが行われていたそう。2001年に発見されたこの納骨堂には五万人分もの骨が収められていたそうで、今はその一部をディスプレイしなおし、一般に公開しています。

日本人的感覚では、「人の骨を見世物にしちゃっていいのだろうか」と何か不謹慎な気持ちで入っていったのですが、イメージするおどろおどろしい空間ではまったくなく、ただなんともいえない不思議な感覚に襲われます。

ガラスで覆われていない場所もあるため、陳列された骨に近付き過ぎると警報がなるシステムも導入されています。写真を撮るのに夢中になるとうっかり近づきすぎてしまいますので気を付けましょう。

発掘された時の写真です。これをすべて一度取り出して整理する作業・・・気が遠くなります。

小さなお土産ショップには、どくろをかたどったアイテムも。

地上に上がってくると別世界。
ブルノには、この納骨堂以外にも数多くの地下空間があるそうなので、今後もさらに新しいスポットが見つかるのかもしれません。